代謝物とは?
すべての生物は様々な有機化合物を生成しますが、これらは生体の代謝系の働きによります。代謝物は、大きく2つに分けられます。
「一次代謝物」と「二次代謝物」です。一次代謝物とは、その生物の生態を維持するのに必要な多くの物質で、脂質やアミノ酸などがよく知られています。
それに対し、二次代謝物とは、その生体の生存にとって必須ではない点が大きく異なります。その物質はそれぞれの生物の種類ごとに全く異なった物質を生成します。
身近な二次代謝物の例としては、薬草の薬効成分やきのこや細菌の毒素、カビなどの生成する抗生物質が挙げられます。
近年、薬に応用できる物質の候補として、極限環境の微生物や昆虫の腸内の微生物など、特殊な環境に生息する生命体(例:好熱菌、好アルカリ性菌など)にまで手を広げた二次代謝物の探索が盛んに行われるようになりました。
その理由は、人間が化学合成できる化合物に比べて、圧倒的に複雑な構造をし、特殊な機能を持った物質を得られるからに他なりません。
Copyright© 株式会社伸榮フェルメンテック All Rights Reserved.